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はじめまして!
当「合鍵物語」は、合鍵にまつわるたくさんの特別な思い出を集めたサイトです。
両親共働きで鍵っ子だった思い出、彼から初めてもらった鍵、などなど!とっておきのエピソードがいっぱい。
合鍵は複製できても、思い出は複製できないのです。ぜひ一話ずつ大切に読んでいってくださいね。

彼氏と合鍵

僕自身の話ばっかりするのもなんなので、友人の話を。
僕が小学校から知っている友達の話なのですが、いい話なのでご紹介したいと思います。
これは東京に住んでるR.Kさんのお話。
「合鍵にもいろんなドラマがあるんだな」と思ったエピソードです。

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「一緒に暮らそうか」と彼氏が言ってきたのは、二年前のことでした。
学生時代から付き合っていた彼氏に「同棲しよう」と言われるのは、今更の様な嬉しい様な複雑な気持ち。
だけど私は、一ヶ月の間に自分のアパートにおいてある荷物を引き払い、彼氏の家に行きました。

彼氏の家に行くと、彼氏は私に合鍵をくれました。
「これもっとかないと、お前は家に入れないだろう」
照れくさそうに差し出されたのは、彼氏が持っているのと同じMIWAの鍵。
契約する時に、家主が二つくれたのだそうです。

「二つあるし、一個をお前が使えばいいだろ」
「でも、これ大家さんにもらったものなんでしょ?だったら合鍵作った方がいいよ」
「でも二つあるんだから、ひとつずつ使えば良いだろ」
「だからさ、無くしたらどうするのよ?弁償だよ?」
「無くさなきゃいいんだよ」

彼氏はめちゃくちゃな事を言ったけれど、私はその日のうちにMIWAの合鍵製作サービスに問い合わせて、新しい鍵を作ってもらうことにしました。
その鍵が、私と彼氏の合鍵。
彼氏は「俺は今まで持ってた鍵でいい」と言ったので、新しい鍵は私一人が使うことになりました。

その日から、私の荷物に「合鍵」が追加されることになりました。
彼氏は嫌がったけれど、私は二つの鍵にお揃いのキーホルダーをつけました。
キラキラしたラインストーンが入った、可愛いキーホルダー。
私が一目ぼれして購入したキーホルダーだけれど、彼氏にとっては「可愛すぎる」と眉を潜めるアイテムだった様です・・・。

「こんなのつけるの、恥ずかしい」
彼氏の愚痴を、私は黙って無視しました。
「外せよ、俺がこんなの持ってたら気持ち悪いだろ」
それは、聞こえないフリをしました。
「恥ずかしい、俺は女じゃないんだぞ?外せ外せ」
いつもの我侭だと思って、スルーしました。

私がまったくキーホルダーを外す気配がないので、彼氏はとうとう諦めたのか、ポケットの中にキーホルダーがついた鍵を無理やり入れて、出かける様になりました。
「じゃあ」
そう言って出て行く姿を見る度「勝った」と思う私です。
いつしかそのキーホルダーは、彼氏にとって「あって当たり前」のものになりました。

小さいアパートの中で、私は今も彼氏と生活しています。
たまに喧嘩もするけれど、「別れてやろうか」とも思うけれど、彼氏は「鍵を返せ」とは言わないし、私も返そうとは思いません。
私のカバンの中には、いつも合鍵が入っています。
とても大切な合鍵。
離れている時でも、この鍵を持っていると「同じ鍵をあの人も持っている」と思える。

私たちは、この鍵とキーホルダー以外に「おそろい」のものを何一つ持っていません。
おそろいの指輪すら持っていません。
だからこそ、特別な思い入れもあるのです。

一緒に暮らし始めて二年、もうキーホルダーはボロボロだけど、それでもこのキーホルダーと鍵は、私たちにとってとても大切なもの。
これからもずっと、使い続けていこうと思っているものなのです。

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