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はじめまして!
当「合鍵物語」は、合鍵にまつわるたくさんの特別な思い出を集めたサイトです。
両親共働きで鍵っ子だった思い出、彼から初めてもらった鍵、などなど!とっておきのエピソードがいっぱい。
合鍵は複製できても、思い出は複製できないのです。ぜひ一話ずつ大切に読んでいってくださいね。

合鍵ストーリー

こんばんは。
今日は、また「合鍵」に関する話を聞いたので、投稿させていただきます。
紹介するのは、僕のこのブログを読んで、合鍵のお話を聞かせてくれたM.Nさんのお話。
読んでみて、僕の両親が僕に合鍵を渡す時も、こういう気持ちだったのかなと思いました。

こうやって親目線からのエピソードを聞いて、初めてわかることってあるんですね。
M.Nさん、本当にありがとうございました。

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私には、7歳の一人娘がいます。
この子が6歳になり、小学生になった頃、実家の母が倒れて入院することになりました。
元気だった母がいきなり倒れたので、私は戸惑いも悲しみも大きかったのですが、この子の笑顔が救ってくれました。
母の為に道端で花をつんできてくれたり、自分のお菓子を残して母のところに持っていこうとしたり・・・こういう娘の優しさに、私は何度救われたか解りません。

そんな母の入院が長引くことになり、私は週に四日間病院に通うことになりました。
私の母が入院した病院は付き添いが義務なので、誰か家族が付き添いをしなくてはならないのです。
夜は、仕事が終わった後の弟が付き添いをするというので、私は日中に娘を学童保育に預けて、病院で母の世話をすることになりました。

仕事が終わった後に弟が付き添うのは心配でしたが、弟は「夜は寝るだけだから大丈夫」というので、その言葉に甘えることに。
どちらにせよ、弟が「できない」といったら、付き添いをしてくれる人を外注するしか私には方法がなくなってしまいます。
ここは弟に任せて、できなくなったら他の方法を考えることにして、私は昼間に母の付き添いをすることだけを考えました。

私は娘に説明しました。
「おばあちゃんの具合が悪くなったから、ママは看病をしなくてはならない」と。
「学童保育に行って、一人で帰ってきて家の鍵をあけなくちゃいけない。
それでもいい?大丈夫?」と。
娘は「わかった」と一言言って、部屋へと戻っていきました。

うちの娘は、どちらかというと外で遊ぶよりも家の中で私と遊びたい」という子で、学童保育に行くのは辛いはずでした。
だけど、大好きなおばあちゃんが倒れたという事実を知っているから、何も言わずに了承したのだと思います。
娘は、私が思っているよりもずっと大人の様です。
ただ、やはり学童保育に行くのは嫌なので、笑顔はないのでしょう。
大人の事情で、かわいそうなことをしてしまう・・・という気持ちがあります。

次の日、私と娘は近所の鍵屋さんに合鍵を作りに行きました。
合鍵というと、シルバーのキラキラしたものを思い出すのですが、店にはピンクやオレンジといった華やかな色の合鍵もたくさん並んでいて、どれにしようか迷ってしまうほど。
娘と一緒に鍵を選んだところ、娘は明るいパールピンクの鍵を手に取りました。

それで合鍵を作ってもらい、家に帰ってから私が趣味でやっているビーズを使って紐を作り、娘の首にかけてやりました。
娘は「ネックレスだ!嬉しい」と喜んでくれ、私も作ったかいがあった・・・とほっとしました。

その次の日から、娘は学童保育に通いだし、それは今まで続いています。
あの頃とは違い、またたくましくなった娘が、私には本当に眩しい。
こうやってどんどん娘は大人になっていくんだ、私の手を離れていくんだと思うと、寂しい思いでいっぱいです。
娘の合鍵を見るとほんのり悲しい気持ちになってしまいます。

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