information

はじめまして!
当「合鍵物語」は、合鍵にまつわるたくさんの特別な思い出を集めたサイトです。
両親共働きで鍵っ子だった思い出、彼から初めてもらった鍵、などなど!とっておきのエピソードがいっぱい。
合鍵は複製できても、思い出は複製できないのです。ぜひ一話ずつ大切に読んでいってくださいね。

妹とおそろい

このブログを見てくれた高知県のN.Nさんからメッセージをいただきました。
僕の合鍵に関する話を読んで、自分の体験談をお話してくれました。
とっても素敵なお話だったので、ここにも投稿させていただきますね。
N.Nさん、投稿の許可をありがとう!

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

私がまだ小さかった時、父と母が離婚しました。
私と妹は母に引き取られることになり、母は私たちを育てる為に働きへ出ることになりました。
そこで、私と妹は「放課後クラブ」と言うところへ預けられ、母が仕事を終えて自宅に戻ってくるまでの時間、ここで過ごすことになりました。

はっきり言って、離婚はすごく悲しかったです。
母にとってはどうなのか知らないけれど、父は私たちには優しかったし、その父が家に居ないというのはとても辛いことでした。
でも、「頑張る」と言う母の顔を見たら何も言えず・・・それは妹も一緒だったと思います。
子供心に、「自分たちだけで頑張っていくしかないんだ」という気持ちがあり、私は妹と二人身を寄せ合う様に過ごすことが増えました。

母は、私たちのために二つの合鍵を作ってくれました。
私には、かわいらしいピンク色の合鍵を。
妹には、オレンジ色の華やかな合鍵を。
それにそれぞれビーズで作った紐をつけて、首からぶら下げて管理しました。

まだ小さかった妹は、その鍵で遊びはじめてしまうことも多く、無くさない様に私は何度も何度も注意。
「いじったらいけないんだよ!無くしたら家に入れないんだからね!」
まるで母親の様に妹に言い聞かせる私は、機から見れば「口うるさい姉」に見えたことだろうと思います。

放課後クラブの中で、私と妹は一緒に宿題をこなし、遊び、おやつを食べました。
大抵の時は楽しくやれていたけど、妹は時々お父さんのことを思って泣くことがあり、宥めるのにとても苦労しました。

私だって泣きたい。
私だって、大声で「寂しい」って言いたい。

だけど、それは駄目なことで、私は妹を支えるために頑張らなくてはならないという気持ちがありました。
本当は、私も凄く寂しかったけれど。

本当に悲しい時、私は妹が首から提げている鍵を見ました。
泣きたいこともあったけれど、妹が首から下げている鍵を見ると「頑張らなくちゃ」と言う気持ちが不思議と沸いてくるのです。
どうしてかな?と思ったけれど、あれはきっと「鍵を見て妹をより可哀想だと思い、自分が守ってやらなくちゃいけない」と言う気持ちを新たにしたからかな?と今は思うのです。
そう、私はあの時期本当によく頑張った。
自分のことも、妹のことも、どうにかして守りたくて必死でした。
妹とその話をしたことはないけれど、私はあの鍵があったからこそ、妹のことを全力で守れたのではないかな?と思います。

あの鍵は、私がまだ大切に保管しています。
すっかり大きくなった妹は、「まだそんなの持ってるの」と笑うけれど、私にとってはとても大切な思い出。
首にかけていたビーズのネックレスもそのままに、役目を終えた鍵は私の机の中で眠っています。
合鍵にこんな思い出ができるなんて思わなかったけれど。
この鍵は、私の小さい頃の思い出がたくさん詰まっているもので、見るとあの頃のほろ苦い思い出を思い起こすことができるものでもあるのです。
私にとっては、とても大切なものです。

Comments are closed.